理事長からのご挨拶
ホームページをご覧頂いたみなさまへ
本ページをご覧いただき、ありがとうございます。
日本時間生物学会は、「生物の時間とリズム」を探究する学会で、30年以上の歴史を有します。研究対象はヒトに限らず、動物、植物、微生物に至るまで多岐にわたります。研究領域も非常に広く、植物の花が咲くリズムを研究する研究者と、保育園児の昼寝のリズムを研究する研究者が、同じ場で議論します。学部で考えると、医学系・理学系・工学系など理系のほぼ全ての学部から、社会学や教育学など文系も広い学部から参加があり、異なる領域が「時間とリズム」という共通の視点で結ばれています。睡眠や生活リズムなどの身近なテーマも重要な研究対象であり、時間生物学は、生命の仕組みを解き明かす基礎科学であると同時に、医療や社会と深く関わる学問分野でもあります。
本学会では学会誌をホームページで公開しております。是非その内容をご覧いただき、時間生物学の広がりと社会的意義を感じて、学会にご参加いただければ幸いです。

名古屋市立大学 粂 和彦
学会員の皆様へ
2026年度より第7期日本時間生物学会理事長を拝命いたしました。1994年の「生物リズム研究会」と「臨床時間生物学研究会」の統合による学会設立以来、千葉喜彦先生、高橋清久先生、本間研一先生、近藤孝男先生、深田吉孝先生、重吉康史先生へと理事長が引き継がれ、基礎と臨床が一体となって歩んできました。その学会が一つの転換点を迎えつつある時期に理事長をお引き受けすることとなり、責任の重さを感じております。本学会のさらなる発展に尽力してまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。
時間生物学会は、基礎系と臨床系という異なる背景を持つ研究者が交流してきたことが大きな特徴であり、強みでもあります。約25年前の哺乳類時計遺伝子の発見以降、基礎研究は飛躍的に進展し、2017年のノーベル生理学・医学賞の受賞に象徴されるように、研究水準も大きく向上しました。
その一方で、基礎と臨床のバランスは変化してきました。時間生物学が社会に果たす役割を考えると、臨床分野の充実は重要な課題です。睡眠障害や生活習慣病など医療分野にとどまらず、社会・教育、さらには基礎的知見の工学・農学への応用など、時間生物学の知見が社会に求められる場面は広がっています。研究成果の社会還元を一層進めてまいります。また、その目的のためにも、学会としての社会的責任をより明確にする観点から、任意団体から法人化を目指します。組織基盤を強化し、学会を持続的に発展させていきたいと考えております。
私自身、基礎研究に軸足を置きながらも、応用や開発、臨床医療にも携わってまいりました。本学会は私にとって最も重要な学術の場であり、ここで学び、ここで育んだ人脈はかけがえのないものです。力不足の点は理事の皆様のご協力をいただきながら、次の時代の学会を築いてまいります。ご支援を賜りますようお願い申し上げます。
2026年3月 記
